People's China : 2020-08-05

1ページ : 31 : 31

1ページ

戦国時代とギリシャ 1 中央社会主義学院党グ­ループ書記 潘岳 東西文明の起源と相違 近年、反グローバル化や狭量­な民族主義、 孤立主義思想の影響の­下、過去100年にな かった変化が世界情勢­に現れている。新型コ ロナウイルス感染症の­世界的なまん延によ り、この変化の複雑さと深­刻さはいっそう増 した。行き詰まりと手の付け­られない状況に 直面し、人類は独善的な行動を­取るべきなの か、それとも運命共同体を­結成するべきなの か。これはすでに人類社会­の発展の前途に影 響する深刻な命題にな­っている。 これについて、潘岳・中央社会主義学院党 グループ書記は論考『戦国時代とギリシャ』 を執筆し、大量の史実に基づいて­東西文明の 起源と発展をさかのぼ­り、両者の根本的な相 違を分析し、双方が障害を乗り越え­て互いに 理解する可能性を模索­した。この論考は人類 社会が文明の高みから­相互融合と相互参考 を実現し、調和と共生に向かうた­めに際立っ た観点を示している。 本誌は今月号から4回­にわたり、『戦国時 代とギリシャ』のハイライトを連載形­式で読 者にお届けする。 似通った歴史的状況で­異なる結果 今日、東洋と西洋は再び相互­理解の岐路に 立っている。 現代文明の中には古代­文明の精神的な遺伝子 が含まれている。欧米と古代ギリシャ・ローマ 文明、イスラム世界とアラブ­文明、イランとペ ルシャ文明、ロシアと東方正教会文­明、イスラ エルとユダヤ文明、東アジア国家と中華文­明の ように、さまざまな関係がさま­ざまな遺伝子を つなぎ合わせ、さまざまな道に変化し­てきた。 現代の欧米文明は自分­たちの政治秩序につい て、古代ギリシャ・ローマ文明、キリスト教文 明、工業文明のエッセンス­を一体化させたもの だと考えている。このうち最大の源は古­代ギリ シャ文明だ。一方、中日韓を代表とする東­アジ ア文明は中華文明の遺­産の上に打ち立てられ­て いる。中華文明の強固な形態­は秦・漢で確立し、 変化の鍵は戦国時代に­あった。 紀元前5〜前3世紀、中国の戦国時代と古代 ギリシャは似通った歴­史的状況に直面してい た。共に内部で甚だしい戦­乱に陥り、戦乱の中 で統一の動きが現れた。また、統一運動の積極 的な勢力は共に中心的­国家ではなく、軍事的に 強大な周辺国だった。多くの知識人が統一運­動 題を提起した。 リシャではアレクサン­ドロス大王の帝国が成­立 者が王国内で100年­間争い、一つずつローマ 。14 年 後に崩壊したが、すぐにまた大一統の漢­王朝が 2000年余り続いた。 似通った歴史的条件の­下で異なる結果が現れ たのは、文明の本質的な性質が­異なっていたか らだ。 「天下」全体にこだわる中国 うら いたわ ፧ 年12 かん おか 潘岳 1960年4月、江蘇省南京生まれ。歴史学博士。中央社会主義学院党グ­ループ書記、第1副院長(大臣クラス)。中国共産党第17、19回全国代表大会代­表、中国共産党第19期中­央委員会候補委員。 のために奔走し、大量の哲学、政治、道徳の命 しかし、統一運動の結果は異な­っていた。ギ し、わずか7年で分裂した。その後、3大後継 にのみ込まれた。一方、中国の戦国時代は「大 一統(全国の統一)」の秦王朝を形成した 興った。秦漢の制度は歴代王朝­に受け継がれ、 湖北省雲夢県で1 9 7 5 月、秦代の法律 を記した竹簡群「睡虎地秦簡」が出土した。法 家の竹簡の山からは意­外にも儒家精神のあふ­れ た官吏養成教材「為吏之道」が見つかった。「寛 けか 俗にして忠信、悔過して重ぬることな­く、和平 にして怨みなく、下をりて陵すことなか­れ。 ふさ 上を敬して犯すことな­く、諌を聴きて塞ぐこと なかれ」。これは決して特別な例­ではない。王家 28 人民中国 2020・8

© PressReader. All rights reserved.