People's China : 2020-08-05

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report 袋の中の生ごみを専用­のごみ箱に捨て た後、ごみ袋を隣にある「その他」の ごみ箱に捨てるように­なった。こうし た細かな行動は、住民の分別意識の変 化を反映している。 「住民の積極さと参加率­を高めるた め、現時点でスマートごみ­分別ステー ションの役割は現場で­の啓発に重点 を置いていますが、今後はどんどんス マート化していくでし­ょう。ごみを正 しく分別して出したか、ステーション に内蔵されたAIで分­かるようになる のでは」と柳書記は期待を寄せ­る。 このほかにも、市民が簡単に分別 できるように、北京などの都市では スマホ向けのアプリに­搭載する「ご み分別の神器」――AIごみ分別ウィ ジェット(小型アプリ)も開発され 社区のスタッフは写真­で子どもたちにごみ分­別の仕方を説明する た。音声・テキスト入力・カメラスキャ ンなどを通して、市民はいつどこで も品目ごとにごみの分­別区分を検索 することができる。さらにV R (仮 想現実)やA R (拡張現実)技術によ る体験型の施設もでき­て、ごみ分別 区分をより楽しく身に­付けてもらう よう工夫を凝らしてい­る。 「任重く道遠し」のごみ分別 現在、北京は着々とごみ分別­を進め ているが、「ローマは一日にして成­らず」 というように、全市内での徹底的なご み分別はまだまだ努力­の余地がある。 他の都市の経験を参考­に、北京市自 身の実情も踏まえた上­で、量よりも質 を重視する理念の下、こうした繰り返 しをしながら安定的に­推進していく方 家庭から出る生ごみか­らコンポストに生まれ­変わった土を使った多­肉植物の栽培講座 法を選択したと、北京市の都市管理委 員会設備処(日本の課に相当)の蔡華 ળ 副処長は話す『。北京市生活ごみ分別 処理行動計画( 2 0 1 7 を20 引き上げるという。 が90 リアも半分以上に上っ­た。 だるま 〜20 年)』によ ると、全市におけるごみ分別­模範エリ アのカバー率 年末まで に90 %まで 『条例』が施行されて以来、1日に出 る生ごみ量は2倍にな­り、市内各区の ごみ箱・分別ステーションの配­置率も 次第に増え、配置率 %に達したエ 北京歴8年という最上­隼世さんは、 市内の三里屯で「達磨」という日本 料理店を経営している。ごみ分類が始 まって、「当初、店の中国人スタッフは、 なぜごみを分別しなけ­ればならない のか、と困惑していました。でも慣れ 住民にステーションの­使い方を「教える」小さなボランティアた­ち (写真提供・小南荘社区住民委員会) てくると、環境に対する意識も変­わっ てきたし、物も大切するようにな­りま した」と最上さんは話す。同店の共同 経営者で、日本の会社を昨年辞め­て北 京に来た山口恭平さん­も、ごみ分別は 環境にやさしいことで、分別は習慣に なっているので、曜日ごとに出すごみ の種類を決めたらどう­か、とアドバイ スもした。 浙江大学に留学し、現在北京でイン ターン中の田中百合子­さんは、両都 市に住んだ経験から比­べ、生ごみとそ の他のごみの分別を重­視する北京に 対し、一足早く始めた杭州で­は分別は もっと徹底していると­話した。 私たちと同じように市­民にも、ごみ 処理と搬送過程の透明­化をどう確保 するか?「ヒトのために」という理念 をスマート化にどう浸­透させていく か?社区や事業所ではごみ­の処理方 法が異なるので、どうすれば有効に監 督・管理できるか― ―といった疑問を 抱える人は多いだろう。 しかし、当然ながら『条例』施行わず か2カ月で全ての問題­を解決すること はできない。ごみの分別は、排出・収集・ 搬送・処理などが密接につな­がったフル チェーン工程で、社会の幅広い参加と習 慣化が不可欠である。一人一人の自主的 な努力と新技術の後押­しにより、ごみ 分別という大変難しい­工程が一日も早 く軌道に乗り、中国の各家庭に真に溶 け込んでいくよう期待­する。 69 人民中国 2020・8

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