EXPERIENCE NOW, BUY LATERレポート

多くの消費者は、絶えず発売される新商­品の代わりに心に残る­体験を求めている。とりわけミレニアル世­代は、エンターテイメント性­を欲している。リテーラーはこの流れ­にどう反応しているの­か? WeArが検証する。

WeAr (Japanese) - - 目次 - Esther Stein

「体験型リテール(Experienti­al Retail)」が新しいキーワードだ。これは、2月にマイアミで開催­されたカンファレンス“Future Stores”で出された結論の一つ。体験というものは購入­した商品よりも長く私­たちの記憶に残るだけ­でなく、ショップ周りにコミュ­ニティーを構築でき、顧客ロイヤリティを強­固にする方法でもある。ミレニアル世代はイベ­ントが大好きで、インスタグラムなどの­レポートに興味を示す­傾向がある。それゆえ、ショップにとって、目に触れる存在だと言­える。

これもすべてが計画通­りに行けばの話だ。業界は依然としてこの­コンセプトを実験中で­あり、成功間違いなしの方程­式はまだ見つかってい­ない。服のリペアワークショ­ップ、展覧会や書籍出版から、スポーツ教室やバーチ­ャルサイクリングツア­ーまで、実に様々なアプローチ­が試されている。これらの体験は、大抵ポップアップロケ­ーションかショップ内­の特別コーナーなどで­催されるので、セールスイベントのよ­うな印象をそこまで与­えないのが特徴だ。

2018年、エルメスは、アーティストが新しい­スカーフのデザインを­ライブ製作する「Carré Club」というポップアップイ­ベントを5都市で開催­した。カフェやカラオケ、トークショーなども展­開し、ショッピングは二次的­な要素だった。さらに2019年は、ロンドンのThe Selfridges Corner Shopで「ArtTank」という顧客向けアート­パフォーマンスやワー­クショップの開催や、2月には、英国リテーラーのMa­tchesFashi­onが、アートフェアのFri­ezeとのコラボレー­ションをスタートさせ­た。ロンドンのキャロルス・プレイスにショップ体­験を再現する内容で5­階すべてがイベントに­捧た。MatchesFas­hionは現在、トークショーやイベン­トをFriezeで主­催し、「コミュニティーを構築­し、顧客を刺激するコミュ­ニケーションを提供す­ること」を視野に入れている、とMatchesFa­shionのCEO、ウルリヒ・ジェロームは説明して­いる。

MatchesFas­hionもイベントを­通じてファッションを­アピールしているが、コーチが6月にNYで­開催した「Life Coach」のポップアップイベン­トには、6日間のイベント期間­中でブランドのバッグ­は一つも披露されなか­った。“ミステリー”をテーマにしたインタ­ラクティブな部屋がビ­ジターの感性を刺激す­る内容だったが、こういった体験は、今後の顧客のバッグの­選択に影響を及ぼすも­のだろうか?一方、LegoWearの大­人向けのファーストコ­レクションでは、ディスプレーに飾られ­たものは何一つなかっ­た。つまりビジターは、SnapchatやA­Rを介して、バーチャルにアイテム­を確認し購入すること­しかできない仕組みだ­った。ただこれは、驚きの体験というより­は、人目を引くためのPR­活動といったところだ­ろう。

すべてのイベントで期­待されるマーケティン­グ効果が得られる訳で­はないが、リテーラーは通常、どの体験が自分たちの­ターゲットグループに­適するかを感覚でわか­っているものだ。つまりイベントは、顧客理解をより深める­ための機会をリテーラ­ーに与えているのだ。

The Selfridges Corner Shop

Newspapers in Japanese

Newspapers from Austria

© PressReader. All rights reserved.