ジョーダン・ノダースBOYISH JEANS 創設者兼クリエイティブディレクター
デニムは生まれ変わろうとしていると思います。ブランド内における変化が、最も強く求められることだと感じます。メーカーは長年にわたり、サプライチェーンの持続可能性を高めるために技術提供をしてきました。でもブランドは、より高い利益を得ようとコストの削減ばかり考えています。これは滑稽なほど、時代に逆行した考え方です。
ブランドが、自分たちの影響力に目を向け、繊維工場から生地の製造業者まで、真の透明性について明白なメッセージを発信すれば、消費者はブランドが商品のことを真摯に考え、より高い価値を見出していると認めてくれるでしょう。結局、ジーンズが与える環境へのインパクトの60%が生地、30%が洗濯とCMT、残り10%がトリミングによるものです。つまり、最も影響が大きいのは生地だということになります。
サプライチェーンの認定と監査が行われているか、専門家とともにしっかり確認してください。たくさんの嘘が横行しています。例えば、本物のオーガニックコットンは、世界で栽培される綿のわずか0.5%です。また、頻繁に洗濯される日常着にリサイクルプラスチックを使うのはやめた方が良いでしょう。なぜなら、マイクロファイバーの剥離が今大きな問題になっているからです。マイクロプラスチックは、人間の腹部に蓄積されるだけでなく、すでに80億トンが海中を漂流しています。もしあなたがブランドを運営しているなら、異常な量のリサイクルポリエステルやナイロンを服に混入して、近道をしようとは考えないでください。仮に海のプラスチックを回収してリサイクル繊維に変えても、根本的な解決にはならないのです。プラスチックは再び海へ流され、今度はより大きな被害をもたらすからです!