ファブリツィオ・コンソーリ (18) BLUE OF A KIND 創業者兼CEO
デニム業界が「苦戦している」いくつかの変化は、既に定着したという印象です。市場の分裂は進行中です。ワンシーズン程度しか生き残らない、大量生産の商品が溢れる一方で、音楽でいうところのレコードのように、デニムのプレミアム化はますます進行しているのだと、この業界のメジャープレーヤーが最近私に話してくれました。
技術は間違いなく、持続可能性の観点から生まれた変化を扇動する重要な鍵です。今の時代、無視できない特性だとも言えます。それにもかかわらず、私たちはみんな、「アンティーク風の」ビジュアル効果やフィニッシュを生み出す、化学技術の進歩を活用するので、文化的な摩擦を感じています。
ですから、これまで以上に、視点の変化が求められるのです。消費者が、ジーンズに対して感じていた共感のようなものを、逆さまに転換する必要があるのです。消費者がかつて心に秘めていた「ラブストーリー」に再び息を吹き込まなければなりません。所有者との一対一の関係を築き、時間とともに成熟し、1本1本がユニークであることを強調する商品の物語が必要なのです。