野口 強 (22) MINEDENIM ディレクター
日本のデニム業界は飽和状態にあると思いますが、一時期と比べると、ある程度ブランドが淘汰されてきた印象です。2016年秋冬シーズンからローンチしたMINEDENIMは、既成概念にとらわれることなく、スタンダードとイノベーションが共存するブランド。クラフトマンシップを全面に押し出さず、ディテールデザインを必要最低限に留め、美しいシルエットを追求しています。世界中からオーダーが入る、デニムの生産地である岡山に自社工場を持っているので、そこで加工される生地や品質の良さ、縫製や加工技術の高さは何よりもメリットと言えます。中国やベトナム、トルコなどと比べると当然コストは高くなります。一般的にはこのようなポイントがデメリットとも語られますが、ブランドとしては、品質や職人技術に対しての正当な価格だと思っています。また、コットンの価格上昇など、デニム業界は様々な問題に直面していますが、直接的な影響は感じていません。染めや加工技術に伴なう水質汚染等の環境問題などに関しても、協力工場各社と連携して対応していますし、スケジュールや生産管理を徹底することにより、生地や付属などのロス分(廃棄分)を極力なくす取り組みも行っています。