MARIJE SEIJNネクストジェネレーション
Marije Seijn(マリー・ザイン)は、ユニークなファッションとアートが融合したニッチな世界にいる、アムステルダム拠点の新進デザイナー/アーティストだ。既存のファッションシステムにある、凝り固まったルールを不満に思っていたマリーは、1年在籍しただけでファッションスクールを中退し、ヘリット・リートフェルト・アカデミーのファインアート学科に入学した経歴を持つ。彫刻や絵画など、様々な実験を試したのち、人間の体をキャンバスに見立てれば、自分の芸術的な技法は服にも応用できることに気づいた。この発見が、ウェアラブルアートにおける彼女の探求の始まりに繋がった。
ザインの服は、一点一点がユニークだ。リサイクルした生地だけを使い、直感的でストレートではない、デザイナーの非常に偶発的でクリエイティブなプロセスから生まれている。彼女の卒業コレクションは、繭のようなコクーン型のオーバーサイズのウィメンズウェアだった。1975年のドキュメンタリー映画『グレイ・ガーデンズ 追憶の館』からインスピレーションを引き出し、現在と過去の複雑な関係という映画のコンセプトに思いを馳せながら、リパーパス(廃品に他の目的を持たせるリサイクル)素材を使って製作した。アムステルダム市から依頼されたサスティナブルプロジェクトの一環である最新コレクションは、通りで見つけた古家具から切り取った革の切れ端を使って作られている。厚手の細長い革の切れ端は、洗濯と染色が施され、カラフルなパッチワークのパターンになり、大胆でユニークなレザーの服が生まれた。既存のファッションという固定観念を取り払った発想を持つMarije Seijnは、今後も目が離せない新しい才能だ。www.instagram.com/marijeseijn