ADRIANO GOLDSCHMIED (14) PRESIDENT, HOUSE OF GOLD
今の消費者は、溢れる情報にさらされています。アイテムを選ぶことは、もちろん商品そのものに関わるプロセスですが、ブランドの評価から始まります。ブランドの信念、自分とブランドの価値観が一致するかなども判断基準に関わります。さらに、消費者は透明性を求めています。繊維、染め、デニムがどこでどのように製造され、洗濯されているかを知りたがっています。フィットや洗濯に関することだけでなく、どのように製造されたかなど、ジーンズのあらゆる面を物語として伝えなければなりません。
デザインや流通の方法をはじめ、市場そのものが劇的にそしてとても早いスピードで変化していると感じます。持続可能性という言葉は既に廃れつつあります。未来のためにすべきことと直結していなければ、最終的には言葉はそこまで意味を持たなくなるでしょう。循
環経済のためにデザインすることは、業界の未来であることはもちろんですが、それと同時に、非常に異なるインスピレーションと手法を得るための新しい課題でもあります。長持ちし、複数の消費者にアピールできるジーンズをデザインする必要があるのです。従来のファッショントレンドから解放され、6ヶ月ごとに新しいものをデザインをする義務を感じないで良いようになりたいものです。