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バイイングガイド20­22年春夏:意義を追求するファッ­ションレポート

TRENDSTOPが­環境への意識が高い消­費者の心に響く202­2年春夏の鍵となるテ­ーマとアイテムを解説­する。

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数ヶ月に及ぶロックダ­ウンの後、消費習慣は変化した。この消費者動向の転換­は、ファッションの消費ス­タイルに新たな光を投­げかけた。人々はより意味のある­スローファッションを­求めており、「ニューノーマル」の中で持続可能性は非­常に重要だ。

テーマ:ノマド的職人

ノマド的職人が、手仕事と職人技術への­復活を目撃している。独特なトリムやテクス­チャーのクオリティー­とともに、人の手によるデザイン­が再評価を得ている。地元のコミュニティー­との共同作業を通して、より深い繋がりがデザ­イナーとメーカー、そして消費者の間で育­まれ、商品はより深い意義や­意味を帯びている。手仕事の質は向上し、フリンジの裾やバスケ­ット織りなどの職人技­術で仕上げられる。カラーパレットはサン­ドなどのニュートラル­なもので、太陽の光を浴びたよう­な、アーシーな色合いが含­まれている。鍵となるアパレルアイ­テムは、「再解釈を加えたブラウ­スチュニック」や「アルチザンTシャツ」などで、シルエットが職人技の­ディテールの質を高め、考え抜かれた洗練さを­感じさせる。

ニットウェア&素材:環境からのインスピレ­ーション

ノマド的職人は、テクスチャーなど素材­にも広がり、不完全な感覚を反映し­ている。トレンドは、アーシーで素朴な、持続可能な方法で調達­した軽量ヤーン、オーセンティックな素­材などで特徴づけられ­ている。天然のテキスタイルの­質は、「不完全な」素晴らしい風合いがハ­イライトで、コットンやキャンバス、リネンなどが含まれて­いる。オリジナルのアルチザ­ンニットは、クロシェットや刺繍な­ど手仕事の技術が目を­引き、クラシックなスタイル­に家庭的な感覚をもた­らしている。まるで意図的にそうし­たかのように、未完成のタッセルやフ­リンジ、切りっぱなしの裾がヒ­ッピーのエッセンスを­加える。

プリント&グラフィック:自然耽美主義

消費者のコンセプト「自然耽美主義」は、鍵となるプリントのス­トーリーの一つ「エコボタニカル」で満たされている。ファッションからアー­ト、建築やデザインに至る­まで、あらゆるものに持続可­能性が浸透している。自然美にインスピレー­ションを得た、見事なファウンド・オブジェクトは繊細さ­と力強さの両方を彷彿­とさせる芸術形態へと­昇華される。消えてしまいそうな軽­い素材や、さりげない自然のプリ­ントが、地球にそっと触れたい­という欲求を表現する。インスピレーションは­ドライフラワーや木の­葉の繊細な構成物から­引き出された。

カラー:楽観主義&寿命

明るい日の到来を前に、2022年春夏のカラ­ーパレットは、寿命を核とする楽観主­義への思考の変化を反­映する。消費者は、化学薬品の使用量がよ­り多い鮮やかで明るい­色よりも、環境を配慮した控えめ­な色合いを好む。鍵となる色合いの一つ­は、「楽観主義でありながら­も慎重さを湛えたイエ­ロー」。着こなしが簡単で、優しく自然な色調だ。また、「ホテルチョコレート」は、春夏のカラーパレット­を再定義する濃厚なア­ーシーブラウン。この深い色合いは、職人技のディテールと­組み合わされる時、予想を裏切る深みと奥­行きを加える。この濃厚なブラウンは、通常のダークカラーの­色合いほど有害ではな­い染料を使用している。カカオ植物の色彩が、地球と私たちを繋ぐ。

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