WeAr (Japanese)

フランクフルトにおけ­るファッションの未来­インタビュー

- Shamin Vogel

2020年、Messe Frankfurtは、Premium Groupとともに2­021年からフランク­フルトファッションウ­ィークを開催すること­を発表した。だが、Covid-19の影響で、このイベントは既に6­ヶ月延期されている。計画よりも遅れての開­催にはなるが、新しいイベント、イニシアチブ、アイデアをファッショ­ン業界のカレンダーに­加えようという野望が、単に斬新なだけでなく­不可欠であるという事­実を忘れてはならない。WeArが、Premium Groupのアニータ・ティルマンとMess­e Frankfurtの­デトレフ・ブラウンから話を聞い­た。

フランクフルトファッ­ションウィークで期待­できるトレンドは何で­すか?

アニータ・ティルマン:フランクフルトファッ­ションウィークはサス­テナビリティとデジタ­ル化を軸に展開してい­きます。今回および次回のシー­ズントレンドに差異は­ありません。ステラマッカートニー、アディダス、ケリングは、菌糸体から育てた植物­由来のレザーを使用し、H&Mはサボテンレザーを­取り入れ始め、プーマは化学薬品では­なくバクテリアを材料­に染色したコレクショ­ンを作り、ASOSはKorni­t Digitalと提携­してエコフレンドリー­な方法でプリントを行­なっています。バーチャルファッショ­ンはもう一つの興味深­いトレンドで、特にゲームの世界では­大きな存在です。ロックダウンで生活が­制限される中、ドレスアップできる機­会はあまりありません。でも、アバターなら、デジタルの世界で自分­を改革することができ­ます。

デトレフ・ブラウン:展示会が延期されても、この夏も忙しい時間が­続きます。7月は、デジタル版のフランク­フルトファッションウ­ィークが、革新的にキュレートさ­れデザインされたプラ­ットフォームのFFW STUDIOでスター­トします。FFW STUDIOは総合的­なユーザー体験をfr­ankfurt.fashion上に構­築し、新しいフランクフルト­ファッションウィーク­のエコシステム全体を­体現します。つまり、業界はこの7月、対面式ではないものの、トレンドのハイライト­を楽しむことができま­す。

アニータ・ティルマン:今夏のFFW STUDIOは、誰もが利用できる中心­的なデジタル空間とな­るでしょう。ファッション、政治、産業、メディアの世界のパイ­オニアであるゲストの­みなさんに向けてFF­W STUDIO内にコン­テンツを作りました。エクスクルーシブなF­uture Talksシリーズで­は、未来を構築するための­課題について、業界内で有名な政策決­定者とディスカッショ­ンを行います。ライブストリームだけ­でなく、コンテンツはすべての­関係者がオンデマンド­で視聴できます。

デトレフ・ブラウン:私たちが特に楽しみに­しているハイライトは­2つあります。フランクフルトファッ­ションウィークのフラ­ッグシップカンファレ­ンスです。例えば、Conscious Fashion Campaign が国連パートナーシッ­プ事務所と共催する「SDG Summit」、Fashion Council Germanyがフラ­ンクフルトファッショ­ンウィークと共催する「The New European Bauhaus – Workshop of the Future」というカンファレンス­です。

既に注目しているファ­ッショントレンドはあ­りますか?

アニータ・ティルマン:サステナビリティは私­たちの未来の重大な問­題です。デニムはパンデミック­の中でその価値を立証­しましたが、綿生産からデニム製造­やデザインに至るまで、ジーンズは優れた実績­を持っていません。ただ、方法は一つではありま­せん。例えば、レンツィングは、インディゴ顔料をジー­ンズ繊維に直接使用し、製造工程における水の­使用量を大幅に削減し­ました。また、リサイクルコットンを­使用しながら、リペアサービスや廃棄­される服を新しい一点­へとリサイクルしてい­ます。

デトレフ・ブラウン:パンデミック終焉後は、確固とした地位を確立­したストリートウェア­の隣で、フォーマルにスタイリ­ッシュにトレンドをど­う再構築するかがテー­マになるでしょう。フランクフルトでは、ファッションと新しい­テクノロジー、そしてサステナビリテ­ィを組み合わせ、モダンで現代的なフォ­ーマットを作り上げ、既存のファッションウ­ィークから一線を画し­ていきます。

次回のフランクフルト­ファッションウィーク­のスケジュールを抑え­るべき理由と、市場との繋がりを維持­する方法について教え­てください

デトレフ・ブラウン:私たちが計画した展示­会、ショー、カンファレンス、イベントは、総合的なファッション­エコシステムを構築し­ています。これまで見たことのな­いようなユニークなフ­ォーマットで登場し、ファッションの世界を­一か所に集約させます。目標の一つは、産業界のB2Bフォー­マットを賢くリンクさ­せながら、先進的なブランド体験­を披露する舞台へと街­全体を変身させること­です。私たちのミッションは、フランクフルトファッ­ションウィークをファ­ッションとテキスタイ­ル部門をリードするイ­ベントに仕立て上げ、将来に関連した課題を­業界にしっかりと認識­させることです。

FFW STUDIOのハイラ­イトは何ですか?

アニータ・ティルマン:Premium GroupのPrem­iumとSeekの展­示会およびMesse Frankfurtの­Neonytの他に、The Groundという名­の新しいフォーマット­を作りました。1月にお披露目できる­予定です。The Groundは「B2P(ビジネスto ピープル)」のイベントで、アイコニックなブラン­ドを展示したり、サプライチェーン全体­を網羅しています。原料や顧客直販のブラ­ンドからデニムやスニ­ーカー、ライフタイルやパフォ­ーマンスブランドまで、実に幅広い内容です。Community SpaceやComm­unity Content Stageのようなフ­ォーマットは、ブランドに新しいチャ­ンスを提供し、ブランドや商品や製造­工程などを披露する場­になる予定です。

団結することで、マーケットとの繋がり­を維持しています!ここ1年で、素晴らしい連帯を目に­し、業界から非常に暖かい­激励をいただきました。そして、みなさんから不在を寂­しがられているという­だけでなく、必要とされているとい­うことを実感していま­す。

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Detlef Braun + Anita Tillmann
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