People's China : 2020-08-05

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美しい中国 永州 ヤオ族の酒文化の特徴­の一つだ。 かす 山仕事に出掛けなくな­った今でも、ヤオ族の人々は竹筒を­使った蒸し料理が大好­きだよ 瓜簞酒 竹筒飯(写真・楊忠義) 瓜簞酒は、トウモロコシの実やア­ワ、 サツマイモなどの雑穀­が原料。蒸した 後、山芋を使った特製のこ­うじ (4 )に 混ぜて醸造する。飲む時、かめから酒 (5 )を すくい出し、熱湯を混ぜて 鍋で煮る。煮詰めた後、ヒョウタンのひ しゃく― ―瓜簞で飲む。瓜簞は長さが 50 セル ㌢ほどあり、先の曲がった大きなキ (6 )の 、30 ような形をしている。瓜簞酒 の名もこの独特な酒器­から来ている。 瓜簞酒は濃厚で香り高­く、煮詰めて 残った酒かすは甘くて­おいしい。毎年、 夏から秋にかけて山仕­事に出掛ける 際、ヤオ族の人たちはよく­瓜簞酒を竹 筒の器に入れて持って­行った。仕事の 合間に、山の湧き水を酒に注ぎ、地べ たに座り思う存分飲む。湧き水が瓜簞 酒を冷やし、喉の渇きを癒やし、甘い 酒かすは空腹を満たし­てくれる。 しかし酒と酒かすだけ­では、日々の 労働の空腹をしのぐの­にはもの足りな い。体力を維持するために­は、熱々の ご飯に勝るものはない。ヤオ族の人々 は、山での作業時でも温か­いご飯を食 使った「竹筒飯」を発明した。 あらかじめ用意した食­料を山まで 持って行き、食事時には山の竹を1­本 切り べられるように、山で取れる材料を ㌢ほどに切り分け、底を笹の 葉でふさぎ、そこにコメを入れる。山 の湧き水を加え、その場で火をおこし 竹筒ごと加熱する。しばらくすると、 中のコメが煮え、ご飯の良い匂いと爽 やかな竹の香りが辺り­一面に漂う。香 ばしい竹筒飯に、ヤオ族特製の酸っぱ い漬物は相性抜群。これにきりっと冷 たく甘い香りの瓜簞酒­というのが、ヤ オ族の「仕事メシ」だ。 男性が女性の家に「嫁ぐ」 ちょうど縁起の良い日­に江華県に 行ったら、ヤオ族の花婿が花嫁の­家に 「嫁ぐ」場面にぶつかるかもし­れない。 ヤオ族には独特の結婚­の風習があ る。ヤオ族の女性は社会に­おいて男性 よりも地位が高いため、男性の家に嫁 いで行くことはなく、逆に男性に婿に 来てもらう。この風習は「招郎」と呼 ばれ、娘のいない家庭では、女の子を 養子としてもらい、その子が成長した ら婿を取らせて代々家­系を受け継がせ ていくのだ。 かごから降りる美しく­着飾ったヤオ族の花嫁。ヤオ族の伝統では、今でも結婚式では赤い­かごを使う(写真・李忠林) 「招郎」の婚姻関係には、「両不辟宗」 と「男従女姓」の二つのパターンが ある。「両不辟宗」は結婚後、合理的な 役割分担をもとに、夫婦二人が共同 で双方の実家の世話を­することをい う。互いに思いやり、男女平等に近い 形だ。生まれた子どもの苗字­も、第1 子は母親の姓を使い、第2子は父親 の姓を使う。 一方の「男従女姓」とは、婿入り (7 )した男性が結婚後、妻の姓に改姓 し、妻の家で暮らすことだ。結婚で男 性が送る結納 逆に女性の家が男性の­ために「婿入 姓を名乗る決まりだ。 ヤオ族独特の婚姻風習­にはもう一 ちが次々と新婦の家に­集まって来る。 人々は、盛りだくさんの果物が­置かれ た長テーブルを囲んで­座り、茶を飲み ながら、歌をやりとりする形で­新婦と ててくれた両親に感謝­の気持ちを歌 で表す。年配の人たちも歌を通­して新 婦に家庭円満の秘訣を­伝授する。深夜 まで歌う時もあれば、夜明けまで歌う こともあり、仲の良い友人たちが結­婚 前の最後の一夜を新婦­と一緒に過ご してくれる。 (8 )は少しだけでよく、 り」道具をそろえなければ­ならない。 また、生まれた子どもは全て­母親の つ、挙式前夜の「坐歌堂」という儀式 がある。結婚式前日の夕暮れ、新婦の 姉妹や仲の良い友人、隣近所の人た の思い出を懐かしむ。新婦は、生み育 49 人民中国 2020・8

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